学校だより「けやき」に掲載した樹木
2003.4〜2004.3

写真 樹木名・説明
*けやき(ニレ科)
 樹形が整った落葉高木で、街路樹として各地に見事な並木が見られる。
 4〜5月に淡黄緑色の小さい花をつける。高木なので花を近くで観察 するのは難しい。
 伎倍小のシンボルツリーとして、北浜小学校から移植された。
 新緑から紅葉まで四季折々の姿を見せてくれる。
*ハナミズキ(ミズキ科)
 なかよし広場のハナミズキの花が開き始めました。ハナミズキは、北アメリカ、メキシコ原産の落葉高木で、大正時代にアメリカ合衆国から贈られたのが最初とされています。(ワシントンのサクラの お返しかな?) 
 4枚の花びらに見えるのは総苞といわれる部分で、ふつうは白色ですが、赤や淡紅色、斑入りなど多種多様です。その中心に黄緑色の小さな花を多数つけます。 果実は楕円形で枝先に集まって付き、秋には真っ赤に熟します。
 日本産のヤマボウシ(遊具広場に遅れて咲く)に対してハナミズキのことをアメリカヤマボウシと呼ぶことがあります。
*ユリノキ(モクレン科)
 学校の南門の横に、ケヤキを始め大きな木がたくさんあります。その中にユリノキという背の高い木があるのを御存知ですか。
 ユリノキは、北アメリカ原産のモクレン科の落葉高木で、明治の初めに渡来し、全国的に植栽されました。(浜松市の百合の木通りが有名です。)
 葉の形が、祭りの半てんに似ているので「ハンテンボク」とも呼ばれています。
 今、枝先に黄色のチューリップに似た花を咲かせています。だから、英名ではチューリップツリー、北米ではイエローポプラとも言われます。
*マテバシイ(ブナ科)
 校庭をぐるりと囲んでいるのが、マテバシイです。
 常緑高木で、6月ごろ淡黄褐色の雄花、雌花を咲かせます。
 秋になると果実が成熟し、大きなドングリになります。ドングリとは、カシ、クヌギ、ナラなどの食用にならない堅果の総称で、帽子のようにかぶっているものを殻斗といいます。ドングリだけを見て、樹木の種類を見分けるときの目安になります。
*クスノキ(クスノキ科)
 伎倍小の南門のすぐ横の運動場にあるのがクスノキ(楠)です。葉を千切って嗅ぐと良い香りがするのですぐに分かります。
 常緑高木で、庭や公園、街路樹、寺社などに植栽が多い樹木です。5〜6月ごろ黄緑色の小さい花を多数つけ、秋には直径1cm弱の果実が黒く熟します。幹は直立し、雄大な樹形となります。高さは20m前後ですが、ときには50mを超える大木もあります。樹皮は暗褐色で立てに細かい裂け目が入ります。
 葉や材から樟脳がとれ、防虫、除臭、医薬品に使われます。
*センダン(センダン科)
 伎倍小の北門横の飼育小屋のそばにあるのがセンダン(栴檀)です。花井前校長先生が植栽したものだと聞いています。あっという間に大きくなって、飼育小屋に日陰を提供しています。
 海岸近くの山地に自生する落葉高木で、広く植栽されています。幹は直立して、大きなものは10〜20mにもなります。若い枝は緑色で、5〜6月ごろ枝先に淡い紫色の香りのある5弁花を多数つけます。果実は楕円形で黄色く熟します。
 ことわざの「栴檀は双葉より芳し」はこのセンダンではなく、どうやら香木のビャクダンのことのようです。センダンの果実を乾燥させたものは薬用に、枝葉は殺虫剤に使われるそうです。
10 *キンモクセイ(モクセイ科)
 中国原産の常緑小高木のキンモクセイは、どこにでも見られる木ですが、静岡県の木だということは御存知でしたか。
 キンモクセイのことを『シチリコ』と呼び、『七里香』と書きます。七里離れた遠くからでもこのよい香りが漂ってくるという意味から付けられたのだと思います。感性豊かな日本人の命名であると感心させられます。
 キンモクセイの花は、濃いオレンジ色でとても小さく、葉の陰にひっそりと咲いています。もしもこのよい香りがなかったら、誰も見向きもしないかもしれません。実際、この季節にならなければ、そこにキンモクセイがあることさえ気付きません。伎倍小では、来賓駐車場で良い香りを漂わせています。また、日本には雄株しかないといわれ実をつけません。
11 *イチョウ(イチョウ科)
 プール横のイチョウ(銀杏)が色づき始めました。イチョウは中国原産の落葉高木で、古い時代に渡来し広く植栽されています。
 扇形の葉は中央が切れ込み、秋に美しく黄葉します。雌雄異株で、横に張り出すものが雌株、縦に伸びるものを雄株と樹形から見分けるようです。
 雌株につく種子は秋に黄褐色に熟し、果肉は大変な悪臭を放ちます。しかし、その内側にはギンナンと呼ばれる食用にされる種子ができます。残念ながら伎倍小のイチョウは、雄株のため実がつきません。
12 *ナンキンハゼ(トウダイグサ科)
 遊具広場のナンキンハゼが色づき始めました。
 ナンキンハゼは中国原産の落葉高木で、関東以西の暖地に植栽されています。
 6〜7月に枝先や葉のわきに香りのよい黄色い花をつけます。果実は熟すと三つに裂けて白い花のように見えます。
 伎倍小のナンキンハゼには、イラガの幼虫(電気虫)がたくさんつきます。
 寒くなると樹木の活動が鈍くなり、葉と枝の間に壁ができます。葉の中にできた養分がその壁に阻まれて動けなくなり、それが元になって赤い色素が作られて紅葉します。
*クロガネモチ(モチノキ科)
 遊具広場や正門近くのクロガネモチの実が真っ赤に色づいています。
 クロガネモチは暖地の山野に生える雌雄異株の常緑高木で庭や公園に広く植栽されています。
 5〜6月には、新枝に淡い紫白色の小さい花を多数つけます。秋には、3〜5mmの果実が赤く熟します。
 伎倍小には、シジュウカラ
やコゲラなどたくさんの小鳥がやってきます。餌の少なくなる冬には、このクロガネモチの赤い実にたくさんの小鳥たちが集まります。
*アラカシ(ブナ科)
 遊具広場の体育館側と西門のすぐ脇にアラカシがあります。
 アラカシは山野に生える常緑高木で、関西では広く植栽されています。枝や葉の付き方が粗大で、そのことから粗樫と名付けられました。
 アラカシは、伎倍小にあるドングリがなる4種類の樹木(アラカシ、シラカシ、スダジイ、マデバシイ)のうちの一つです。
 校内の樹木の名札をつけ変えました。名前や種類を覚えるのに参考にしてください。
*シラカシ(ブナ科)
 伎倍小には、ドングリ(堅果)がなる樹木が4種類あります。そのうちの一つがこのシラカシです。そのほかには、アラカシ、スダジイ、マテバ シイがあります。
 なかよし広場に3本と運動場のすぐ脇に11本が植えられています。
 シラカシは山野に生える常緑高木で、関東地方で広く植栽されています。材が白いことから白樫と名付けられました。


*ハクモクレン(モクレン科)
 ハクモクレンは、モクレン科の落葉高木で、春、葉が出る前に白い大きな花を咲かせます。伎倍小には、遊具広場に1本あります。秋から冬にかけて毛に包まれた冬芽(花になるための芽)が生じ、冬の寒さに耐えていっせいに花を咲かせる春を待ちます。
 この花を見るたびに、以前に6年生を受け持った頃のことを思い出します。冬の野外活動で冬芽を観察しながら、子供たちに「この冬芽が卒業式の頃どうなっているか、もう一度観察にこよう。」と投げかけ、卒業式を間近に控えた頃、いっせいに花開いたハクモクレンの花の下で「自分の力を発揮できるときまで、ハクモクレンのように冬の冷たい風雨に耐え、春に大輪の花を咲かせることができるように、こつこつと力を蓄えることができる人になろう。」と話しました。
 伎倍小6年生のみなさん、御卒業おめでとうございます。

学校だより「けやき」に掲載した樹木
2004.4〜2005.3

写真 樹木名・説明
*ソメイヨシノ(バラ科)
 日本には、数百に及ぶサクラの品種がある。
 野山や公園、堤での「お花見」のときの主役がこのソメイヨシノである。
 4月上旬、葉の出る前に淡紅白色で中輪の花をつける。エドヒガンとオオシマザクラの雑種で江戸時代末期に全国に広がった。名前の由来は、江戸の染井村の植木職人がこの名前をつけたとされる。気象庁のサクラの開花前線の規準にされる。
伎倍小には、正門と北門に植えられている。
*イヌマキ(マキ科)
 伎倍小の正門横にイヌマキがあります。伎倍小の校章の星形はこのイヌマキの葉と実でかたどっています。ケヤキと並ぶ伎倍小のシンボルツリーといえます。
 イヌマキは常緑針葉高木で、「細葉」と呼ばれる細長い線形の葉が特徴です。種子は10月ごろ白い粉をかぶって緑色に熟し、赤紫色の肥大した花托の上につきます。「やんぞう、こんぞう」と呼び、口にしたことがある方も多いのではないかと思われます。
 浜北市の木がこの「イヌマキ」です。花が「サツキ」鳥が「メジロ」です。ちなみに県の木は「キンモクセイ」花は「ツツジ」鳥は「サンコウチョウ」です。
*ヤマボウシ(ミズキ科)
 遊具広場の脇に、白い4枚の花びらをつけたヤマボウシが咲き始 めました。ヤマボウシは、ハナミズキと同じミズキ科の落葉高木で、4枚の花弁に見えるのは、総苞片と呼ばれるもので、花ではありません。花は、この中心に20〜30個つきます。
 名前の由来は、この4枚の総苞片が法師の頭巾に似ているためです。日本産のヤマボウシに対してハナミズキのことをアメリカヤマボウシと呼ぶことがあります。
*ヤマモモ(ヤマモモ科)
 ヤマモモは照葉樹林に生える常緑高木で、4月ごろ穂状の雄花と紅色の小さい雌花を咲かせます。多汁質の突起が密生した果実は夏に赤く熟し、生食や果実酒としてわたしたちの味覚を楽しませてくれます。
 伎倍小では、南門の脇にケヤキやユリノキ、イヌマキなどといっしょに植えられています。
*アオギリ(アオギリ科)
 亜熱帯に分布する落葉高木で、暖地の沿海地では野生化しています。伎倍小では、南門横の小さな林の中に2本あります。
 大木になっても樹皮が緑色でなめらか、6〜7月ごろ淡黄色の小さい花を多数つけます。
 和名のアオギリは、キリ(桐:ノウゼンカズラ科)によく似ていて、樹皮が青いことからつけられました。日本人は昔から、青と緑を混同して使うことが多いようです。例えば、信号の緑を青信号、新緑の葉を青葉というように。
*タブノキ(クスノキ科)
 東北以南の沿海地に生える常緑高木で、高さ20m以上になります。おもに自然園や公園などに植栽されていますが、潮に強いので防潮林、防風林としても用いられています。
 葉の先端はとがり、長さ10〜13cm。4〜5月ごろ、黄緑色の花を咲かせ、果実は平らな球状で、初秋に紫黒色に熟します。樹皮や葉は染料として用いられます。
 伎倍小では、南校舎前に2本植えられています。
 別名のイヌグスは樟脳がとれるクスノキに対して、樟脳がとれないことからつけられました。クスノキ科の仲間は、香りのよい精油分を含み、巨樹になるものが多く、クスノキ、タブノキのほか爪楊枝に使われるクロモジ、マラソンの優勝者の冠のゲッケイジュなどがあります。アテネオリンピックのメダリストに与えられる冠は、平和と希望のシンボルのオリーブ(モクセイ科)です。
10 *スイフヨウ:酔芙蓉(アオイ科)
 スイフヨウは亜熱帯性の落葉低木で、伎倍小では、校舎南側の小さな林に1本だけ植えられています。今まさに花盛りです。
 スイフヨウの花は、朝開花したときは白色で、午後を過ぎるとピンクになり、夕方には鮮やかな紅色になります。まるで、お酒で酔いが深まるような表情が名前の由来です。
 子供たちが登校してくるときは、本当に真っ白です。そして、下校するころにはピンクに染まります。ぜひ観察してみてください。
11 *ドウダンツツジ(ツツジ科)
 蛇紋岩質の土壌に生える落葉低木で、花は4〜 5月に開きます。春に、白いつぼ型の花を咲かせ、秋には、葉が鮮やかに紅葉します。1年に2回、目を楽しませてくれます。
 枝の形が灯明皿を置いた結び燈台に似ているため、この名前が付けられました。
 観音山少年自然の家周辺ではごくふつうに見られますが、伎倍小では南門の来賓駐車場のところに数株あります。
12 *メタセコイア(スギ科)
 中国原産の落葉針葉高木で、300万年前に地球上から姿を消したとされていましたが、1945年に四川省奥地で発見され、生きた化石(遺存種)として話題になりました。日本には、1949年に渡来し各地で植栽されました。
 伎倍小には、南門のところに1本だけあります。樹冠がやや衰え、そこにコゲラ(キツツキ)が真ん丸の穴を開けました。小鳥たちの憩いの場になっているらしく、シジュウカラやカワラヒワ、メジロなどもやってきて、羽を休めながらかわいらしい声でさえずっています。
*サザンカ:山茶花(ツバキ科)
 高さ5〜10mの常緑小高木で、学校の周りの生け垣に利用しています。
 花が咲くのは10〜12月で、基本は白色の5弁花ですが、園芸品種は色も形も多種多様です。果実は赤褐色の球形で、種子は翌年の初秋に黒く熟します。
 花弁がばらばらと散るところがツバキと大きく違います。漢字の「山茶花」は中国ではツバキのことをさし、日本には思い違いのまま定着してしまったようです。
*ヒメユズリハ(ユズリハ科)
 ヒメユズリハは暖地に分布する常緑高木で、海岸の松林に多く見られます。伎倍小学校では、遊具広場に1本植えられています。
 雌雄異株で、花には花弁がなく、小さいがくが数個つき、果実は楕円形で黒く熟します。
 ユズリハと同じく、新しい葉が伸びながら古い葉が落ちるため、成長した子に親が実権を譲ることを当てはめ、慶事の木として正月飾り等に使われます。伎倍小でも、もうすぐ、6年生から5年生へ、ユズリハのようにリーダーシップのバトンタッチが行われます。

学校だより「けやき」に掲載した樹木
2005.4〜

写真 樹木名・説明
*カシワ(ブナ科)
 カシワは、日本各地の日当たりのよい山野に分布する落葉高木です。クヌギなどと同じ仲間で大きなドン グリ(堅果)をつけます。
 カシワは「炊葉」の意味で、昔は食物を包む葉を指したようです。今でも、「かしわもち」を包むのに使 われています。漢字の「柏」は別に木を指すようです。
 伎倍小にはありませんが、西門のすぐ横に1本あり ます。ちょうど今大きな葉を広げ始めています。
*クチナシ(アカネ科)
 クチナシは、静岡県以西の山地に生える常緑低木で、6〜7月枝先に芳香のある白い花を咲かせます。クチナシの名前は、実が熟しても口を開いて種子を出さないところからついたようです。
 伎倍小では、なかよし広場の花壇に植えられています。オオスカシバというススメガの仲間の幼虫がこのクチナシを食草とするため、平成15年度には大きな打撃を負いました。
*セイヨウトチノキ(トチノキ科)
 地中海のバルカン半島南部原産の落葉高木で、明治中期に渡来し、公園などに多く植栽されました。
 マロニエの名前の方が有名かもしれません。ヨーロッパではプラタナスやアカシヤと並び、街路樹として大変多く用いられています。
 葉は大型の掌状複葉でトチノキよりやや小さく、白い多数の花をつけ、果実にはトチノキにないとげがあります。
 伎倍小では、遊具広場に1本だけあります。