日時:平成22年5月21日(金) 場所:天竜川・浜名湖地区総合教育センター (本年度の師範20名、塾生40名が集まり、平成22年度浜松教師塾開講式が行われました。式には、鈴木康友市長をはじめ、文教消防委員、教育委員の皆様にもご出席いただきました。) 今年度、浜松教師塾は3年目を迎えました。ここにいる60名の先生方が、今年度の教師塾のメンバーです。しかし、皆さん自身が希望して、ここにいるわけではありません。師範も塾生も、1年間研修をお願いする先生として、教育委員会が選ばせていただきました。ですから皆さんは、選ばれた人であるという認識をもって、1年間研修に努めてください。 私は、学校の先生方に、「知恵と勇気と誇りをもって教育活動にあたってほしい」と、お願いをしています。師範、塾生に選ばれた皆さんには、教師という職業や自分自身に対する誇りをもって、この研修を進めていただきたいと思います。「大変だな」と感じている先生もいらっしゃるでしょう。しかし、この塾の一番の特色は、研修内容を皆さんに任せているということです。ある意味では、一番やり易い研修ではないかと思います。ですから、どのような研修にしていくかを塾生・師範の3人でじっくり話し合い、1年間の研修計画を立ててください。与えられた研修の機会ではありますが、研修内容を自分たちで作るというこの塾の特色を生かし、思う存分研修をしていただきたいと思っています。 浜松の教師塾は、ミニ教師塾を含め、大きな広がりを見せています。各学校の校内研修の中でも教師塾が行われているという話も聞いています。この浜松教師塾は今年度3年目になり、毎年60人の師範・塾生がいますので、今年度までに約180人の師範と塾生が誕生していることになります。市内の教員約3,700人に比べればまだまだ少ない人数ではありますが、この取組が広がっていくことで、教師塾がますます大きな成果を挙げられるのではないかと期待しています。 また、みなさんには、師範・塾生の関係を今年1年だけで終わらせず、ぜひ一生のものとしてもらいたいと思います。事実、今までの師範と塾生の皆さんは、現在も良い関係でつながっています。毎年、塾が終わる時に「この師範でよかったと思うか。」と塾生に聞くと、誰もが「この師範でよかった。自分の師範が最高だ。」と言います。1年間、それだけ充実した研修ができたからだと思いますし、それが将来にもつながっていくと思います。今年度の教師塾も、ぜひ将来につながっていくようなものにしていってください。教育委員会が選んだ師範と塾生の組み合わせですので、人間関係を築くのに難しい部分もあるかも知れません。しかし、師範や塾生も、教師という職に誇りをもって仕事をしているはずですので、その力の見せ所だとも思います。 少し時間をいただき、「はままつの教育」についてお話させていただきます。 教育委員会で今年度新しく立ち上げた事業があります。「浜松人づくり教育推進事業」という、15年間にわたる人づくりの事業です。1、2年という短い期間での取組ではなく、幼稚園から小学校・中学校、さらに高等学校や成人に至るまで、きちんとつないだ教育をすることが大切だとの思いから、この事業を立ち上げました。特に、生まれてから義務教育を終える15歳までの子どもたちを対象に、どのような人づくりをしていくのかを押さえた上で、この事業を組み立てていきたいと思っています。具体的な取組として、浜松の幼稚園で10年近く掲げて取り組んできた「幼児期に育てたい力」51項目を、時代の変化を踏まえながら見直すという取組を、現在ワーキンググループを作って進めています。また、小・中学校では『マナー読本』を新たに作成する取組を進めています。どの発達段階でどのような指導・活動を行っていけばよいかを、系統立てて明確にし、それらを幼稚園、小・中学校へ示し、それをベースに人づくりを進めていこうとお願いしているところです。 私は2年前から、「心の耕し」をキーワードに、「はままつの教育」の推進をお願いしてきましたが、この「心の耕し」を進めるためには、やはり、それぞれの地域の文化、自然、歴史、そしてそこに生きる人々と関わり、それらを大切にした教育活動を行うことが必要だと考えています。そして、これを「学ぼう ふるさと浜松」というフレーズで表現し、これをベースに「心の耕し」、つまり、人づくりをしていこうとお願いしています。浜松にはいろいろな歴史があり、素晴らしい人材も育っています。全国に誇ることのできる地域だと、私は思っています。そして、それぞれの地域で子どもたちが持っている、その地のDNAを、きちんと将来につなげていくことが大切だと考えます。ですから、これから研修計画を立てる中で、塾生の勤務している地域を「学ぼう ふるさと浜松」の視点から、今一度見直す場面も考えていただけるといいかと思います。また、市内には48の中学校区がありますので、他の校区で行われている教育活動も頭に入れながら、どの地域に赴任しても、「はままつの教師」としてその地域を大切にしながらきちんと子どもたちの指導ができる、そのような力と誇りを身につけてほしいと思います。先ほど、「はままつの人づくり」は15年先を見据えて進めていくと申し上げましたが、このような取組は、継続し積み上げていくことで成果も表れてくると考えています。15年先の姿を楽しみにしながらやっていただきたいと思います。 継続した活動の一つとして、県居小学校で25年以上行っている、賀茂真淵の和歌の朗誦という活動があります。これは、子どもたちが毎朝、和歌を朗誦し、覚えたら校長先生に聞いてもらうというものです。それを小学校の6年間続けるわけです。そして西部中学校に進学すると、そこでさらに賀茂真淵のことを詳しく学ぶという、つながりのある活動をしています。すると、子どもたちの中から、短歌の作品が新聞に載ったり、交通安全スローガンが全国一になったりする者も出てきます。このように活動を継続し積み上げていくことが、いろいろな成果につながるということを、教師自身がきちんと押さえながらやっていくことが必要だと思います。今年やったから来年は変えよう、ということではなく、やはり地道に続けるということが大切なことだと思います。その基礎を幼稚園でやっていただき、小学校低学年ではそれにきちんと積み上げていくという活動を大切にしてほしいと考えています。 この教師塾のねらいとして私が一番お願いしたいことは、保育や授業の技術を十分に高めるということです。また、保育や授業を組み立てていくのは教師ですので、その教師のありようがとても大切だと思います。私たちの選んだ今年の師範が、1年間どのような研修をしてくださるか、本当に楽しみにしておりますし、塾生の皆さんが2月にどんな成果を発表してくれるか、非常に期待をするところです。師範の皆さんも、塾生の皆さんも、この塾で1年間学ぶことによって指導力をより高め、これまで以上に誇りのもてる教師になってくださることを心からお願いします。 |
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